1000文字小説
最初は「へー面白そ」と思ったんだが、よくよく考えてみると、"書くこと"の訓練にはならないんじゃねーか?
千文字というと原稿用紙2枚半。
その器の中に「コールバックする物語」は盛り込めないし、そうすっと絶対に戦略が必要になる。
悪く云えば奇手奇策だらけになるのではないか?
SUDDEN FICTIONは僕も面白く読んだけれど、それは小説巧者たちだからこそ為し得た奇手奇策だらけだからだろう。
そんな奇手奇策なんて簡単に思いつくもんじゃないし、逆に敷居が高くなって続かなくなるんじゃね?
ただ、「小説風の、なにか別のモノ」だとばっかり皆が思っていたケータイ小説すらも、文学が飲み込もうとしてる昨今、なんだか面白いモノを生み出す場としてウォッチするのは面白いのかもね?
てか、ケータイ小説って、一時期の「新本格」みたいな役割を果たしてるのか?*1
あと、細かい話をすれば、文体をかなり削ぎ落としたものにしないと駄目だろう、ということ。
たとえば星新一が文体に細心の注意を払っていたのは有名な話だし、形容詞を出来るだけ廃した動詞の多い文体にすることが必要だろう。*2
そうやって、こんな特殊な器を意識して文体を変えることは、逆に文体が荒れる原因にもなるよ。
作った方はpixivの小説版をイメージしてるんだろうけど、僕なんかは「千文字の小説!!」とビビッてしまう。登録する人は、もっとライトに考えてるのかいなー。連作で投稿してる人も既にいるようだしねー。