Windows Vista

Windows Vista


ITmediaニュース:Windows Vistaはどんな「景色」を見せる?


この、トヨタの車みたいなAgfaのフィルムみたいなのが、"Longhorn"と呼ばれていた次期Windowsの正式名称に決まった訳ですが。

あんまり、いい名前じゃないよね。*1

このITmediaの記事でも、"Windows Machismo"とか"Windows Dragon"とか"Windows Titan"の方が男っぽくて(・∀・)イイ!じゃないか!、と莫迦?にしているけれども。


そういや、毎度のことで話は飛ぶけれど、ヨーロッパでWindowsが反トラスト規制に引っ掛かって、Windows Media Playerの非同梱版の名称をどうネーミングするのか問題になってたとき、同じくITMedia記事で、命名コンサルタントという言葉が使われてたのを、強烈に覚えてる。

なるほど、アメリカさんは、やっぱ進んでるよなー、というか、なんだかディックっぽいなー、というか。

フィリップ・K・ディックは、生涯貧乏な人、云わば「負け組み」だったから、その作品のところどころに、資本主義への憎しみが見え隠れするんですが(主人公に敵対するのは、必ずと云っていいほど資本主義者ですからね)、その単純化された構図は、実はかなり的を射ている。

民主主義に名を借りた資本主義は、いまやすべての主義主張を蹂躙しまくって、それが通ったあとには、ペンペン草の一本も生えやしない。
唯一、その影響下を抜け出そうともがいているイスラム世界の人々も、そのうち、このDG細胞に侵食されて、レイン・ミカムラみたく取り込まれてしまうだろうな。
いや、民主主義はともかく、資本主義(というか、自由経済)を、これっぽっちも否定はしないんだけれども。

で、ディックが、そういう世界を夢想したのは、決して意識的なモンじゃなく、単純にレコード屋の販売員だったり、タイヤの溝切職人だったり、売れない作家だったりした自分に対して、資本主義が敵だった、というだけでしかないのだけど、それゆえに、一層、彼は生粋の幻視者だったのだ、と思えてしまう(のは、贔屓の引き倒しですかそうですかw)。

ディックの愛すべき凡作ザップ・ガンには、「兵器ファッション・デザイナー」なんて珍妙な職業が出てくるんですが、それも笑い話ではすまなくなるかもしれないね。

*1:Windows Vista」なんて大層なタイトルつけた割りには、やっぱり切り口は、こんな感じ。いや、誰も僕にテクニカルな話なんざ求めていないだろうけども…