『ストリート・キッズ』について付記

http://d.hatena.ne.jp/daddyscar/20080122/DonWinslow

上記について、モヤモヤするので、ちょっとだけ。


それが、文学的な"なにか"かどうか、それは置いとくとして、筆力があるってことは、翻って云えば、ジャンル小説のフォーミュラをねじ曲げてしまえるってことです。


以下、 ネタバレ につき、注意!


たとえば、この小説がミステリとして自然に流れに身をまかせるならば、どう考えても黒幕は、主人公の父親代わりである探偵であって、それが、もうひとつの"家庭の事情"として描かれるべきだったし、これは逆に、ジャンル小説として、シリーズ物としての要請だと思いますが、あれだけ素晴らしい情動を交わしたヒロインとの別れを、あんな簡単に済ませてしまうなんて、これも到底信じられない。
それでも、いい小説には違いないのですが。


ちなみに、この小説、この著者について、はてな周辺を調べてみようと思ったんですが、ドン・ウインズロウという、はてなキーワードが、ちょっと酷いことを発見。

Don Windslow

作家。職を転々としたのち「ストリート・キッズ」を初めとするニール・ケアリーを主人公とした連作を発表。

軽快なハードボイルドというなんとなく矛盾した作風。

こないだ"はてなダイアリー市民"になったばっかで(てか、この"はてなダイアリー市民"ってのも、凄いネーミングだよねえ…)、このキーワードってのを、どうやって編集するのか、また編集した人間は、idも含めて匿名なのかそうでないのか、よくわからないんですが、この小説を、「軽快なハードボイルド」と書いてしまう感覚は、ものごっつ"ニブい"んじゃねえっすかね?
それとも、その後の連作は、脳天気になってるんでしょうか?
てか、たといそうだとしても、ハードボイルドの歴史からすると、カーター・ブラウンとかが、これまでもいた訳だからさあ、「軽快なハードボイルド」ってえのは、決して矛盾してないのではと小一時間(r