鳩首


僕らヒラの対象者たちが気づかないところで、人事の偉い人は各セクションの一番偉い人たちを集めて集会を開いたらしい。その後、各セクションの偉い人たちはかなり疲弊した表情で散会したという。いや、僕が直接見たわけじゃないけどね。見ていたやつがいたんだよ。


 僕ら対象者はまた集まってひそひそと鳩首した。これはたぶん、2次面談――1次とははるかにストレスの度合いが違う――のためのブリーフィングだったのだろう、と予想する。いや、もっと突っ込んだ話じゃないか? たとえば、各セクションの目標人数の確認とか――。


鳩首(きゅうしゅ) 「鳩」は集めるの意味で、人々が集まって額を付け合うようにして、相談をすること。 例:「鳩首密議」「鳩首協議」
鳩首凝議(きゅうしゅぎょうぎ) 《四熟》 首を鳩(きゅう)して=集めて、ひそひそと話し合うという意味で、顔を付き合わせるようにして熱心に相談している様子。 類:●鳩首密議●鳩首協議