その薔薇のその名前

薔薇の名前〈上〉


薔薇の名前」というタイトルにしてもイタリア語で「Il Nome della Rosa(その薔薇のその名前)」で、名前(言語)と実体の問題を下敷きにしているという説もあります。

マイミクさんの日記の、僕は存じ上げない方のコメントなので引用元は勘弁。
へえと思ってWikipediaを見たら解説があった。


「その薔薇のその名前(Il Nome della Rosa)」とは、「その名前」が普遍観念で実在か、「その薔薇」こそが具体的事物で実在で、「その名前」は形式に過ぎないのか。バスカヴィルのウィリアムは唯名論の立場で、後者である。しかしメルクのアドソは晩年に至って、師の教えに反し、「その名前」が実在である、つまり実念論の立場に転向した趣旨が小説の「最後の頁」で示唆されている。